事業概要

経済産業省 平成26年度 健康寿命延伸産業創出推進事業を受託
「疾病予防向けアクティブレジャー」事業者のサービス提供事業所の認証制度構築に向けて、モデル事業などを実施

認証スキーム構築、品質標準化

1. 疾病予防向けアクティブレジャー事業者のサービス提供事業所の品質評価・認証

 「健康づくり」のためにがんばる…のではなく、「楽しいことをしているうちに“自然に健康に”なりたい」という、誰もが願う健康運動サービスを提供する事業所を認証する・・・新たな制度の構築に向けた認証モデル事業を始めます。

 これは、趣味やレジャー活動への参加によって身体活動量を増やし、健康寿命を延ばすことにつながるような、「疾病予防(対象者)向けアクティブレジャー」という新しいサービス・産業を創り出すために行うものです。

○ 疾病予防向けアクティブレジャー事業者のサービス提供事業所の認証制度を構築します。
○ 「疾病予防向けアクティブレジャー」事業に参入する事業所を対象に、事業化に向けた支援活動を行います。

 疾病予防向けアクティブレジャー事業者のサービス提供事業所の品質評価・認証は、「事業所の目印化」、「サービス品質の見える化」の2段階で行います。

【事業所の目印化/サービス品質の事前評価】

 これまで、疾病予防対象者をターゲットとした健康運動サービス事業者は、メディカルフィットネス分野などを除きあまりありませんでした。
ということは、「疾病予防向けアクティブレジャー」事業の実績を持つ事業者はほとんどなく、多くが一からの挑戦ということになります。
そこで、多くの事業者がこの分野に参入できるように、第一段階の認証制度はサービスを提供した結果どうなったかの実績を評価するのではなく、サービス提供事業所が認証要件をクリアしたサービスを提供できる能力や仕組みを持っているかどうかを評価(サービス品質の事前評価)して認証します。
具体的には、「疾病予防向けアクティブレジャー」の3要件である「安全」「効果」そして「継続」を担保できるかどうかを、申請書類やヒアリングなどにより審査します。
認証機関は、日本の総合的標準化機関である「一般財団法人日本規格協会」を代表とする「健康マネジメント標準化コンソーシアム」です。
この第三者機関(事業者と利害関係がない機関)が、利用者の「楽しいことをしているうちに“自然に健康に”なりたい」という思いを叶えることができるサービス提供事業所を評価し、認証するわけですから、利用者にとってはサービス購入の新たな目印ができる…というわけです。

【サービス品質の見える化/サービス品質の事後評価】

 目印化は、利用者にとって欲しいサービスを提供する能力や仕組みがあるかを第三者が審査し、認証する制度です。それだけでも、利用者にとっては価値がある制度になりますが、サービスを利用した結果どうなったかの実績は分かりません。
そこで、各事業所の実績が蓄積された後に、利用者が認証事業所の実績が見えるようにし(サービス品質の見える化)、それを再認証の仕組みとします。

 今年度は認証モデル事業の中で、どのような評価項目や評価システムを作れば、利用者から見て事業所のサービス品質が実績ベースで見えるようになるか、あるいはサービスを利用しようとしている事業所の強みや弱みが見えるようになるかを検証し、見える化手法を開発します。

【みんながWin‐Win/新たなサービスの創出と普及で健康寿命が延伸】

 本事業が目指すのは、フィットネスクラブやスポーツクラブ、カルチャーセンター、リゾート事業者などの持つ事業資源を「疾病予防向けアクティブレジャー」サービス向けに利活用することを促進し、健康寿命延伸産業の創出につなげることです。
言葉を変えて言いますと、「運動習慣がない人に、楽しいレジャーを通じて運動習慣をつけさせ、結果として健康になってもらう」サービスを創出し、新しいマーケットを創り出そうということです。 これにより、関係産業の事業者は事業拡大の可能性を高めることができます。

 一方、こうしたサービスの創出は、辛い不健康寿命の期間(自立生活が送れない期間/男性約9年、女性約13年)を短くすることが可能となりますから、利用者にとってもすばらしいことです。
さらに、自治体や保険者、企業にとっては、市民や組合員、社員の元気を創り出し、ひいては医療費・介護費の増大を抑制することにつながるわけですから、大きなメリットがあります。

疾病予防に効果
利用者である国民は、安全で効果があると評価された(疾病予防向けアクティブレジャー)サービスを楽しみながら利用することによって運動の習慣化ができ、疾病予防につながります。
事業として成立
疾病予防を対象としたアクティブレジャーサービスを提供する事業所は、健康寿命延伸マーケットという新たなマーケットが獲得できます。
継続性のある効果的なサービス選択・利用が可能
自治体や保険者、企業、医療・介護機関などのサービス活用者は、事業所選択の効率化が図られます。


2. 認証モデル事業

 下表の4地域で認証モデル事業を実施します。
モデル 実施地域 モデルの特徴
大手事業者モデル 関東地域 フィットネスクラブ利用者数(全人口の3%程度)の低迷から脱却するために、これまでのフィットネスビジネスで培ったノウハウをアクティブレジャーサービスで活用し、運動嫌いでも参加・継続が期待できる疾病予防向けの新たなビジネスモデルの構築。
地域複合型スポーツクラブモデル 静岡東部地域 自治体、地域住民との関係の深さを活用し、地域の人的資源やスポーツ・カルチャー資源等を活用した疾病予防向けアクティブレジャーを提供する新たなビジネスモデルの構築。
独立系の小規模事業者モデル 関西地域 小規模フィットネス事業者(スタジオ等を活用し、特定種目のフィットネスサービスを提供する事業者)の新たなビジネスモデルの構築。健康運動指導士などの有資格者の独立開業モデルとしても活用が可能と考えられる。
地域ヘルスケア・観光振興モデル 沖縄地域 県内を対象とした疾病予防・介護予防事業を、「健康長寿県沖縄」、「リゾート県沖縄」のイメージ作りに活用し、それをヘルスツーリズムに転用することにより域外観光客の集客モデルとする。
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認証事業環境整備

1. 安全なサービス利用・提供のための情報提供環境整備

 利用者が疾病予防向けアクティブレジャーのサービスを安全に利用するため、また疾病予防向けアクティブレジャー事業者のサービス提供事業所が安全にサービスを提供するためには、サービス提供事業所が利用者の健康状態に関する情報を必要に応じて利用できる環境が必要です。
そのためには、利用者が本人同意の下でサービス提供事業所に当該情報を提供する前の段階で、利用者が医療機関からこうした情報の提供を受ける必要があります。
しかし、現状では、利用者が医療機関からこうした情報の提供を受ける場合に、医療機関が利用者の健康状態に関するどのような情報を提供すべきかの判断基準となるような公に認知されたメディカルチェックガイドラインが整備されていないことが課題となっています。
そこで、本コンソーシアムではこうした情報提供環境の整備を促進させるために、以下の事業を行います。

1) 学会等におけるメディカルチェックガイドラインの策定活動支援
 日本臨床運動療法学会関係者との対話を通じて協力体制を構築し、日本臨床運動療法学会メディカルチェックガイドラインの策定を開始してもらうために、昨年度の「平成25年度地域ヘルスケア構築推進事業」において策定したメディカルチェックガイドラインの監修メンバーを中心とした専門家へ、認証モデル事業におけるメディカルチェックガイドラインの適用結果に関する情報提供などを行います。
また、日本臨床運動療法学会メディカルチェックガイドライン策定のためは、医学会関係者間においてその重要性・必要性についての共通認識化が必要となります。このため、こうした認識の醸成を支援するための情報発信を行う目的で、日本臨床運動療法学会が主催するイベント(学術大会など)開催に向けた学会・学会メンバーに対する支援を行います。
2)メディカルチェックガイドラインの普及・啓発
 認証モデル事業においてメディカルチェックガイドラインを適用するにあたっては、実証参加事業者や関係者(クリニック医師など)からの理解や認知が得られることが必要です。また、認証モデル事業を通して各方面に対して理解や認知が進展することも必要となります。このために、これらの対象者に対し、事業説明会等において専門家によるメディカルチェックガイドラインに関する講演を行います。
3)整形外科系リスクの対応についての有益な情報の収集
 疾病予防向けアクティブレジャー事業者のサービス提供事業所が、より安全にサービスを提供できる環境を醸成するためには、心血管系リスクだけではなく、整形外科系リスクについての対応に有益な情報提供が必要です。このため、サービス提供事業所・利用者へ情報提供の準備として、整形外科学会等の医学会でこれまで整備されている整形外科系リスクに対するガイドラインや、最新の研究成果など有益な情報を文献や、学会・関係機関などへのヒアリング調査などを通じて収集します。

2. 参入支援手法の開発および実施

 新たな市場である疾病予防向けアクティブレジャーを創出し成長・活性化させるためには、既存の運動サービス提供事業者(フィットネスクラブやスポーツクラブ)はもちろん、カルチャーセンター、リゾート施設、着地型観光事業者など幅広い分野からより多くの事業者が疾病予防向けアクティブレジャーに参入することが求められます。
本年度事業では、疾病予防向けアクティブレジャーに求められる機能を事業者同士で補完するためのマッチングの機会創出、認証取得支援サービス、従業員教育など事業者の参入を支援する業務を行う体制整備を目指し、以下の事業を行います。

1)既存認証制度等における支援策の事例研究
 既存認証制度における認証取得支援サービス、従業員教育、事業者マッチングや専門家マッチングの仕組みについてweb等を用いて事例を収集し、疾病予防向けアクティブレジャー分野における参入支援策を検討します。
2)疾病予防向けアクティブレジャー事業者に向けた参入支援の試行と参入支援ツールの作成
 疾病予防向けアクティブレジャー市場への参入支援ツールのドラフトを作成し、認証モデル事業を試行フィールドとして活用します。
この試行結果をもとに、参入支援サービス内で用いる参入支援ツールを精緻化します。想定する参入支援ツールとしては、参入支援のための手引書・パンフレット、事業所スタッフ向け教育研修に関する要点などをまとめたシラバスを想定しています。
3)webサイトを活用した情報発信
 既存のアクティブレジャー事業者をはじめ、コンシェルジュ機能保有事業者、認証制度活用者(自治体、保険者、医療・介護機関など)、メディアなどに対して、実証事業内容はもちろん、関係者のコメント、疾病予防向けアクティブレジャーや健康寿命延伸に関する様々な情報発信を広く行い、疾病予防向けアクティブレジャー事業者のサービス提供事業所の認証制度に関する認知・理解を促進します。
 
4)パブリシティ・イベントによる情報発信
 ニュース価値がある「認証モデル事業開始時」「サービス提供開始時」「認証付与時」などにニュースリリースを作成し、報道発表を行います。本年度事業における最大のニュースとなる「認証付与」時には東京において式典を行い、メディアはもちろん、参入可能性のある事業者・事業者団体、制度活用者、コンシェルジュ機能保有事業者などに情報発信を行います。

事業の実施体制

 本事業は健康マネジメント標準化コンソーシアム(代表団体:一般財団法人日本規格協会)が実施主体となり、健康マネジメント標準化委員会で審議を行いながら、各種の協力団体に事業の計画や実施に対する支援を受けて実行していきます。

関係事業者 役割
代表団体 日本規格協会 コンソーシアム統括・調査
参加団体 日本総合健診医学会 参入支援(メディカルチェックガイドライン普及啓発)
参加団体 コスモプラン 事業全体に渡っての計画・実施支援、参入支援
協力団体 スポーツ健康産業団体連合会 参入支援
協力団体 健康・体力づくり事業財団 参入支援
協力団体 日本フィットネス産業協会 サービス品質基準の検討、参入支援
協力団体 日本フィットネス協会 参入支援
協力団体 日本健康運動指導士会 参入支援