事業の進捗状況

なぜ、アクティブレジャー?



人は多くの場合、痛みや辛さを感じない限り、健康に投資したり、努力したりしない。
しかし、楽しいことにはお金も時間も使うし、努力もする。

 これは、私たち健康マネジメント標準化コンソーシアムが4 年間の調査・研究の結果から導き出した「運動の習慣化」を考える上でのひとつの答です。

 私たちは、健康診断や病気になって入院した時に医師から「運動をしないとだめですよ」と言われると、ちょっとはその気になります。
 特に入院してリハビリを受けたことのある人は、「家に帰っても運動をし続けないと、また入院するはめになる」と思い、運動をしようと思います。
 しかし、社会復帰してしばらくすると、せっかく始めた運動も徐々に少なくなり、モチベーションもトーンダウンし、いつの間にか入院以前の生活に戻ってしまうことが多々あります。
 上図の左上の外発的モチベーションによる運動というのがこのことです。
 ところが、自分にとって楽しいと思える運動をすると、多くの人が長続きします。これを内発的モチベーションによる運動といいます。
 このことから、私たちは運動の習慣化を実現するためには、内発的モチベーションによる運動でなければならないという結論に達したのです。
そして、健康のための運動(フィットネス)という考え方ではなく、アクティブレジャー(活動的に余暇を過ごす)を楽しむという新たな運動の考え方を提唱し、疾病予防対象者のための運動サービスに「疾病予防向けアクティブレジャー」という名称をつけました。

 内発的モチベーションによる運動が重要といいましたが、実はアクティブレジャーを楽しんでいると、内発的モチベーションが、継続につながるさらなるモチベーションを生む可能性があるということも分かってきました。
フィットネスは辛い面もありますが、「アクティブレジャーを楽しむためには、ちょっと辛いこともやっておこう」あるいは「もっと上達するためには体を鍛える必要がある」というモチベーションです。

 こうしたことから、健康寿命延伸に向けた運動の習慣化のためには、健康運動サービス事業者が従来のフィットネスはもとより、楽しみながら運動を続けることができるさまざまなアクティブレジャーを提供することが必要だと考え、疾病予防向けアクティブレジャーの品質評価・認証事業をスタートさせたのです。

認証対象となるのはフィットネス事業者も含め、
さまざまなアクティブレジャーを提供する事業者

 疾病予防向けアクティブレジャーの品質評価・認証事業の対象となる事業者は、下図のように従来のフィットネスサービスを提供する事業者を始め、さまざまなアクティブレジャーを提供する健康運動サービス事業者です。

<用語の定義>
疾病予防向けアクティブレジャー産業 疾病予防向け
アクティブレジャー
内発的モチベーションによって参加が促進される領域。
参加者は健康づくりを主目的にしていないが、継続することにより結果的にフィットネス効果が得られる。取り組む本人は、「楽しい余興の過ごし方として実施するもの」であるため、継続性が高い。また、1つの種目に飽きたら別の種目にかえることにより、高身体活動量が維持される。
疾病予防向け
フィットネス
疾病予防向けアクティブレジャーの一部を構成しているが、一般的には外発的モチベーションによって参加が促進される領域であるため、アクティブレジャーとは分けて領域設定した。
ただし、人によっては継続する中で内発的モチベーション化がもたらされ、フィットネスそのものを楽しむ人たちもいる。
健康の維持・増進を目的とした運動。フィットネスクラブ・スポーツクラブなどで提供される運動サービス(筋肉トレーニング、ストレッチ、有酸素運動などにつながるマシンプログラム、エアロビクス、ダンスエクササイズ、ボクササイズ)に、水中プログラムに加え、屋外プログラムであるジョギング、ウオーキングなど。近年ではヨガなどのストレス解消、リラクゼーション的プログラムもこの領域に入る。

 もちろん、疾病予防対象者(生活習慣病予防:一次予防ハイリスク層〜三次予防、介護予防対象者)への健康運動サービスですから、単純に楽しいサービスを提供するだけでは困ります。
 安全にサービスが提供されることはもちろん、疾病予防効果が必要です。さらに大切なことは「運動の習慣化」に必要な利用者目線の楽しさ(お客様がこのサービスを継続して受けたいと思う気持ち)が存在することです。
 これは、健康運動サービス事業の品質認証要件にきちんと定義されていますので、「サービス品質評価」の欄をご覧ください。